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夢の涯てまでも
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制作年 | 1991 | |
邦題 | 夢の涯てまでも | |
原題 | Until the End of the World | |
ジャンル | ドラマ | |
時間 | 158分 | |
フイルム | 35mm | |
カラー | カラー | |
製作国 | 日本=アメリカ=ドイツ=フランス=オーストラリア | |
製作会社 | トランス・パシフィック・フイルムズ/アルゴス・フィルム/ヴィレッジ・ロードショー/ロード・ムーヴィーズ | |
製作 | ジョナサン・タプリン<Jonathan Taplin>/アナトール・ドーマン<Anatole Dauman> | |
監督 | ヴィム・ヴェンダース<Wim Wenders> | |
脚本 | ヴィム・ヴェンダース<Wim Wenders>/ピーター・カーレイ<Peter Carey> | |
撮影 | ロビー・ミュラー<Robby Müller> | |
編集 | ペーター・ブルツィゴッダ<Peter Przygodda> | |
音楽 | グレーム・レヴェル<Graeme Revell> | |
出演 | ウィリアム・ハート<William Hurt>(トレヴァ・マクフィー)/ ソルヴェイグ・ドマルタン<Solveig Dommartin>(クレア)/ サム・ニール<Sam Neill>(ユージーン)/ ジャンヌ・モロー<Jeanne Moreau>(エディス・ファーバー)/ リュディガー・フォグラー<Rüdiger Vogler>(フィリップ・ヴィンター)/ マックス・フォン・シドー<Max Von Sydow>(ヘンリー・ファーバー)/ 笠智衆(森氏)/ 三宅邦子(森夫人)/ ロイス・チャイルズ<Lois Chiles>(エルザ)/ チック・オルテガ<Chick Ortega>(チコ)/ エディ・ミッチェル<Eddy Michell>(レイモンド) |
1999年冬、20世紀最後の数日間。インドの書く衛星が軌道を外れたことから世界は滅亡の危機をはらんでいた。無気力なパーティーに明け暮れるクレアは運命の男トレヴァと出会い、濃いに落ちる。しかしトレヴァはクレアに自分の正体を明かさず謎の旅を続け、彼女が追い着いたと思うと消えてしまう。ヨーロッパからアジア、アメリカ、そしてオーストラリアまで、トレヴァを探して彷徨ったクレアが辿り着くオーストラリアの原野。そこでは、トレヴァが旅をしながら集めた映像を世界的な科学者である彼の父親ヘンリーが発明した装置を使って、盲目の母エディスの脳に送り込もうとしていた。彼らは既に人間が侵してはいけない声域に踏み込んでいた。映像を他人の脳に伝達出来るということは、装置を逆に作動させれば、自分の脳に浮かぶイメージを視覚映像化出来るということである。彼らは、人間の脳がイメージする最も自由で最も独創的なものすなわち夢を視覚映像化することに耽溺していく……。
禁断の世界に踏み込んでしまった恋人たちの結末はもちろん悲劇である。しかし、クレアを救ったのは、言葉を愛する男、作家である彼女の元の恋人であるユージーンだった。(パンフレットから)
「アメリカの友人」の頃、1977年頃から暖めて進行してきた作品がついに完成。感想を聞かれたヴェンダースは「嬉しい。これでこの映画からようやく解放される。」と言ったそうだ。それは本心だろう。あまりにも長い間いだきすぎて、構想が広がりすぎ、途中で脚本化を雇って、それから撮影を開始。ロケハン旅行に世界中に行ったためにあっちこっちで撮影しなくてはならなくなり、これも大変な労力だったようだ。 評としてはあまり多く探していないのだが、短いもので「フィルム・メーカーズ 1 ヴィム・ヴェンダース」p143 荻野洋一氏の評、「E/M ブックス 1 ヴィム・ヴェンダース(旧版)」のインタビューなどが参考になる。確かに当時「これでヴェンダースはもう終わりだ」という声が日本でも多く聞かれた。 そういった周囲の雑音が入る前に私は観た。そしてシネアストたちとはまるで違う視点からと一部は同じ視点からの両方からがっくりきた。同じ視点というのはもう単純に「詰め込み過ぎ」ということである。2時間40分の映画なのに、テンポが早すぎる。9時間のフイルムを編集したら、実際に6時間になったという。それで慌てて短くしたそうだ。テレビドラマにするような長さだが、あくまでも映画として撮ったわけだから仕方がない。前半は旅から旅へと忙しい。そして後半はまったりとしている。そんなペースである。 私がこれまでのヴェンダース映画を観ているのと大きく違う印象を受けた理由は、なんと言ってもウィリアム・ハートとサム・ニールである。リュディガー・フォーグラーなんかヴェンダース映画でしか観たことがないし、ブルーノ・ガンツもせいぜいが「白い町で」くらい。デニス・ホッパーはあたり役だったと思うので問題なし。ヴェンダース映画はすべてがヴェンダースの独特な色だった。 この映画を見てよかったのは、笠智衆と三宅邦子をコンビで見ることができたこと。そしてマイナーだった筈のThe Kinksの「Days」をコステロ・バージョンで聞けたこと。この二点につきる。DVDで6時間バージョンを出して欲しい。そうしたらこの映画を見直すだろうから。 (2004.8) ■追加 2005年5月24日にドイツで「夢の涯てまでも」のディレクターズカット版(279分)DVD3枚組が出ます(→Bis ans Ende der Welt)。ずっとこの映画は6時間バージョンだと言ってたので、4時間39分でも上等です。日本でも出ないかな。字幕つきで。cinefilとか東北新社とかダメかなぁ。 (2005.4.10) |
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Photo : 1991 Transpacific Films, Argos Film, Village, Road Movies
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