ヴェンダース監督とは「東京画」「都市とモードのビデオノート」「時の翼にのって」「愛のめぐりあい」でも組んでいるフランスの作曲家・歌手・ギタリスト、ピアニストであるローラン・プティガン。
タイトル曲「The Slat of the Earth」は弦楽器とピアノの組み合わせのメランコリックな曲。
「Papu's Song」は民族音楽のコーラスや会話が入った曲で、アマゾンの現地民の映像の背景に使われている。
「Serra Pelada」はエレクトリカルに少し走り、幻想的な曲調。1986年ブラジルの巨大金鉱の模様を撮影した「セラ・ペラダ金鉱」の写真のバックで使われている。
「Wrangel Island」は北の海の生物の映像のバック。スライドギターを聞くと赤茶けた大地が自動的に連想されてしまうのはライ・クーダーのせいか。
「Sick Soul」コントラバスとピアノの響きが美しい曲。
「Black Kuwait Fire」はアップテンポでハードな曲。湾岸戦争に付随し起きたクウェートでの油田火災をまとめた写真集「KUWAIT」のバックで使われている。
「Exodus」は1993年~1999年にかけて40ヶ国を取材したプロジェクト「EXODUS」展の写真を使ったバックグラウンドに使われているスライドギターの曲。
「The Photographer」は叙情的なピアノ曲。
「The End of The Road」は写真集「SAHEL - The End of the Road 1984-1986」の写真背景で使われていた。サヘル(サハラ砂漠周縁の乾燥地帯)に暮らす人々の飢餓の現状を撮影した重厚な曲。
「Nenets」はエスキモーの写真に使われていた幻想的に効果的な曲。
「The Last Trip」は弦中心の曲。
「Instituto Terra」はサルガドがつくった財団の名前で、大規模な環境プロジェクトを行い、国立公園をつくった。琴楽器の音が響く短い曲。
「Zoé's」は少しエレクトリカルな音の混じった静かな曲。
「Back to Brazil」はピアノとバンドネオンの曲。
「Genesis」は2004年から2011年に世界各地を撮影して地球の起源を辿った写真集のタイトルです。弦の響きが重々しい曲。
「Human Spirit」はアップテンポでエレクトリカルな曲。
全体的に重い雰囲気の曲が多いが、映画が世界の悲惨を映し出す頻度が高いため、合っているようにきこえた。
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